Text:讀解「難経本義諺解」
Co-author:太田 智一・大上 勝行(Tomokazu Ota & Katsuyuki Oue)
(「週刊にしずかラボ」連載期間:20171113 – 20220321)
Tomokazu Ota
『難経本義諺解』とは?『難経』の解説書です。
ただし『難経本義諺解』は2人の解説者がおり一般の解説書とはやや異なるのでここで簡単に説明します。
1)『難経』
『難経』が書かれた年代や人物は、はっきりとわかっていませんが、『難経本義諺解』の”発端の弁”の章によれば、戦国の秦越人(扁鵲)により著されたとあります。『難経』は1難〜81難の81編に分かれており、『素問』や『霊枢』から引用したであろう文章が多々みうけられます。
2)『難経本義』
『難経』に滑寿(字は伯仁 1304-1386年)が注釈したものが『難経本義』という書物です。滑寿は『素問』『霊枢』やそれまで書かれた注釈を引用して自分の見解を記しています。
3)『難経本義諺解』
『難経本義』にさらに岡本一抱(1655頃-1716頃)が注釈をつけたものが『難経本義諺解』です。ただし岡本一抱は『難経』の本文と滑寿の注釈の両方に解説を加えています。
つまり『難経本義諺解』とは、『難経』に滑寿が注釈をした『難経本義』にさらに岡本一抱が解説を加えた解説書です。
岡本一抱は、『難経』の本文と滑寿の注釈の両方に解説を加えていますので文章校正が少しややこしくなっています。しかし『難経本義諺解』は『難経』を非常に詳しく細かい所まで解説している良書です。
本書では、さらに現代語訳を踏まえながら解説していますので、読む際は、時々全文を見てどこの解説をしているか把握するとよいでしょう。
Part. 1:序文 | JPY 500 | >Buy |
Part. 2:一〜九難 | JPY 500 | >Buy |
Part. 3:十〜十八難 | JPY 500 | >Buy |
Part. 4:十九〜三十三難 | JPY 500 | >Buy |
Part. 5:三十四〜五十二難 | JPY 500 | >Buy |
Part. 6:五十三〜六十五難 | JPY 500 | >Buy |
Part. 7:六十六〜八十一難 | JPY 500 | >Buy |
0.はじめに
1. 発端の弁
2. 難経本義序(題名解説)
難経本義序(題名解説)
3. 序文
4. 難経本義序
5. 難経本義序(劉仁本)
6. 難経本義序(滑伯仁 自序)
7. 凡例
8.引用諸家姓名
9.難経彙攷
10.本文
一難
二難
<構成変更のお知らせ①>
ここまで『難経本義諺解』を頭から順番に解説してきましたが、より読みやすいように構成を変更させていただきます。
この『難経本義諺解』の本来の構成は、難経の〈本文〉とその解説の〈本義〉があり、それぞれに〈諺解〉として岡本一抱の解説が入っています。これをこのまま順番に掲載していくと、岡本一抱の解説が〈本文〉〈諺解〉ともに入るので、煩雑になり反って意味がとりにくくなることがあります。
そこで、解説の構成を変えたいと思います。
まず〈本文〉〈本義〉の書き下し、通釈をつけ、その後〈解説〉として、諺解を参考にした大上の解説を入れるようにします。
三難
三難(本義⑦bc)
四難
五難
五難(本文①、本義①)
六難
六難(本文①、本義①)
七難
七難(本文①、本義①)
七難(本文②)
七難(本義②a)
七難(本義②b)
七難(本義②c)
七難(本義②d)
八難
八難(本文①、本義①)
九難
九難(本文①、本義①)
十難
十難(本文①、本義①)
十一難
十一難(本文①、本義①)
十二難
十二難(本文①、本義①)
十三難
十三難(本文①、本義①)
十三難(本文②、本義②)
十三難(本文③、本義③)
十三難(本文④、本義④)
十四難
十四難(本文①、本義①)
十四難(本文②、本義②)
十四難(本文③、本義③)
十四難(本文④、本義④)
十四難(本文⑤、本義⑤)
十四難(本文⑥、本義⑥)
十五難
十六難
十七難
十八難
十九難
十九難の図
<構成変更のお知らせ②>
『難経』について理解を深めるために、「岡本一抱」の注釈を付け加えることにいたしました。
これまでは『難経』の本文と、「滑伯仁」の『本義』を書き下し、通釈を入れておりましたが、今後は下のように『難経』の本文と「滑伯仁」の『本義』それぞれに、「岡本一抱」の注釈を入れたいと思います。
『難経本義諺解』において、「滑伯仁」の説と「岡本一抱」の説が異なることが多々あります。「岡本氏の注釈」を入れることにより、より理解が深まればと思います。(太田智一)
<訂正前>
【本文】→【通釈】→【本義】→【通釈】
<訂正後>
【本文】→【岡本氏 注釈】→【通釈】
→【本義(滑伯仁)】→【岡本氏 注釈】→【通釈】
また、一章がけっこう長くなりますが、できるだけ「本文」から「本義」の「通釈」、までを区切りにしていきます。